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出版倫理網領

われわれ出版人は、文化の向上と社会の進展に寄与すべき出版事業の重要な役割にかんがみ、社会公共に与える影響の大なる責務を認識し、ここに、われわれの指標を掲げて、出版道義の向上をはかり、その実践に努めようとするものである。

出版物は、学術の進歩、文芸の興隆、教育の普及、人心の高揚に資するものでなければならない。
われわれは、たかく人類の理想を追い、ひろく文化の交流をはかり、あまねく社会福祉の増進に最善の努力を払う。
出版物は、知性と情操に基づいて、民衆の生活を正しく形成し、豊富ならしめるとともに、清新な創意を発揮せしめるに役立つものでなければならない。
われわれは、出版物の品位を保つことに努め、低俗な興味に迎合して文化水準の向上を妨げるような出版は行わない。
文化と社会の健全な発展のためには、あくまで言論出版の自由が確保されなければならない。
われわれは、著作者ならびに出版人の自由と権利を守り、これらに加えられる制圧または干渉は、極力これを排除するとともに、言論出版の自由を濫用して、他を傷つけたり、私益のために公益を、犠牲にするような行為は行わない。
報道の出版にあたっては、報道倫理の精神にのっとり、また評論は、真理を守るに忠実にして節度あるものでなければならない。
われわれは、真実を正確に伝えるとともに、個人の名誉は常にこれを尊重する。
出版物の普及には、秩序と公正が保たれなければならない。
われわれは、出版事業を混乱に導くような過当競争を抑制するとともに、不当な宣伝によって、出版人の誠実と品位を傷つけるようなことは行わない。
昭和32年10月27日
社団法人 日本書籍出版協会
社団法人 日 本 雑 誌 協会

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